帯域外(バンド外)スプリアス除去検討

前回帯域内(バンド内)スプリアス除去に目途が付いたので帯域外スプリアス除去の検討をします。

送信ミキサ出力のスペクトラムを示します。

レベルの大きな不要信号は、FLO-FIFの430MHz近傍スプリアスとFLOのリーク信号です。送信電力増幅部後段に挿入するBPFでの除去も可能ではあるのですが、ミキサ後に電力増幅を繰り返しますので増幅部の非線形部分でスプリアスが増大する可能性があるのでミキサポストフィルタを挿入します。

試しに送信出力部に挿入予定のBPF(3次)を挿入してみました。挿入したBPFの特性を示します。

ミキサ出力の帯域外スプリアスは激減し希望信号(1295MHz)以外はほとんど観測できない状態になります。

ここで驚きの事態が発生しました。

なんと抑圧していたはずの帯域内スプリアスが極度に劣化してしまいました。考えられるのは挿入したBPFの通過帯域外のS11特性(リターンロス)です。特に気にしているのはミキサで生成される局発信号の二倍高調波、2xFLOの1720MHzのS11がほぼゼロで、BPFにて全反射されます。仮説の域を出ませんがこの反射波がミキサのRFポートに戻され、FIFとの間で再変換されて帯域内スプリアスが生成されるのではと考えています。

仮説を確認するためにミキサとBPFの間にアッテネータ(50Ω)を挿入してみました。アッテネータ値を10dBまで増やした時に元の帯域内スプリアス強度まで戻りました。

このことから今回使用しているミキサは、RF出力ポートは20dB以上のリターンロス(S11<-20dB)で受ける必要があることが分かります。これまで帯域内スプリアス検討でミキサがらみで不可解な挙動があったのですが、これが一つの原因ではないかと考えています。

当初帯域内スプリアスの原因はローカル信号の二倍高調波に起因するとだけ考えていましたが、ミキサ出力のリターンロスもその要因となるようです。ローカル出力にガチガチのフィルタを挿入してもさほど効果が無かったのがうなづけます。

ミキサポストフィルタについて検討しました。

LPF(3次)とHPF(3次)で構成したBPFです。十分な特性ですがミキサとの間にリターンロス改善用のアッテネータが必要になります。

実際に実験に使用したフィルタです。実測では1720MHzのS11が20dBに達しておらず、アッテネータの改善が必要になりそうです。

RFポート出力に10dBを超えるアッテネータを挿入しそうなので、送信用電力増幅部には段数の増加が発生しそうです。

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