以前数少ない手持ちの無線機を紹介しましたが、そのうちの一つである「IC-X2」の周波数ずれを調整しましたので紹介します。

1990年代の無線機ですが今でも十分使え、1200MHzのバンド状況をウォッチしていますが周波数のズレが無いか確認してみました。

433.000MHz

1295.000MHz
430MHz帯で約+2.3kHz(+5.3ppm)のズレがありました。1200MHz帯は手持ちの周波数カウンターでは直接測定できないため、DBMとローカル信号860MHzを使用して1295.000MHzを435.000MHzにダウンコンバートして測定しました。1200MHz帯は-4.3kHz(-3.3ppm)のズレです。
430/1200MHzともに基準発振器にTCXOを使用していません。単純な水晶発振回路となっていますがそこそこ優秀な値だと思います。
本体を開梱、分解を進めていきます。


裏面の6か所のネジを外します。更に左側面のネジ(2か所)を外します。


上面のネジ一か所を外し、下面の電池接点部分を外すと前面パネルが浮き上がります。すると430MHzのRFモジュールが現れます。


サービスマニュアル記載のC61が基準発振器周波数調整用のトリマコンデンサで、慎重に調整します。
次に1200MHz帯の周波数調整ですが、1200MHzのRFモジュールは430MHzモジュールの下に配置されていますので、430MHzモジュールを取り外します。


下面で430MHzモジュールを固定しているねじ2本と左側面のねじ1本を外します。


右側面のねじ1か所と430MHzのRFケーブルを外します。430MHzモジュールがフリーになりますのでモジュール下部を持ち上げながら引っ張り多ピンコネクタから取り外します。

430MHzモジュールを外しますと1200MHzモジュールが現れます。この状態では1200MHzモジュールに係る部分には手を入れていませんので、1200MHz帯は電源を入れることで動作します。


周波数調整トリマ:C38を調整します。430MHz帯に比べてクリティカルな調整になります。


周波数調整後の状態です。433.000MHzに対して68Hz(0.16ppm)のずれ、1295.000MHzに対して<10Hz(<0.008ppm)のずれと調整が完了しました。
1200MHzの周波数変換に用いたローカル発振器(860.000MHz)はGPSで補正を行ったOCXOを基準発振器としたPLLユニットを使用しており、この部分の周波数ずれは無視しています。
また周波数カウンターも内蔵の基準発振器にOCXOが使われており、これもGPSで補正を行ったものを使用しています。


コメント