ローカル信号高調波除去 - 集中定数LPF -

430MHzの無線機を親機に1200MHzのトランスバーターを構成する際に局部発振器の二倍の高調波が帯域(1200MHz帯)内スプリアス発生の要因となることを以前記載しました。(こちらの記事)

局部発振器の高調波を制限する部分について検討しました。

不要信号(高調波)除去にはいろいろな方法がありますが、今回は最も単純で基本である集中定数によるLPFの検討をしました。

LPFの設計仕様は、次数:3、チェビシェフ型、帯域内リップル:1dB、カットオフ周波数:900MHzとしました。

理想状態、理想部品使用時の特性ですが、二倍高調波(1720MHz)の減衰量が23dB得られるようですが、実際にディスクリート部品で構成すると理想の様にはいきません。

これまでの経験ですと200-300MHz程度までの周波数では、部品定数(L&C)を10-15%小さくするとだいたい希望のカットオフ周波数に合ったのですが、カットオフが900MHzの今回はさらなる素子値の減少が必要でした。使用部品は0603サイズのチップ部品です。

インダクタ値と容量値の減少比率をなるべく変えないように調整していきました。

ほぼカットオフ周波数が設計値に近くなったのが、L:7.5nH、C:5.6pFの時でした。設計値から25%前後ほど小さな素子値となっています。ちなみに使用したのは村田製作所製のチップ部品です。

カットオフ周波数は合ったのですが、減衰特性が設計値と程遠く二倍高調波の減衰が10dB程度しか得られていません。使用部品の限界もあるかと思いますが周波数が高くなるにつれて減衰量が低下しているので結合を疑いました。ちなみにチップインダクタの自己共振周波数は4800MHz以上なのでインダクタンス素子としては問題ないと思います。

実験に使用したLPFの様子です。

シールド、GND接続の対策をした時の特性はかなり改善されました。

二倍高調波の減衰量が25dB、三倍が22dB得られるようになりました。ちなみに通常に基板を製作する際にはスルーホールを設置するので今回の様なGND接続は不要となりますが、GND接続によって2GHz以上の減衰量がかなり改善されました。

二倍高調波が43dBc程度まで落とすことができましたが、更に20dB程度減衰させたいです。

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