2010年1月17日

4台目のJR-60が我が家に

昨年、レストアする受信機が無くなり、作業も無くブログ更新も停滞していました。
昨年手持ち無沙汰でオークションで受信機を探していたら、JR-60があったので落札してしまいました。
年が明けて時間ができたので、JR-60を開梱して様子を見てみました。

First.jpg
様子は、
・電源は入る 真空管のヒーター、ダイヤル照明点燈
・メインダイヤルが動かない 糸切れか
・音が出ない
・定電圧放電管が動作していない
・つまみはすべてオリジナルだが、汚い
等々で、レストアの題材としてはうってつけです。
順次手を入れていこうと思います。

2009年9月 6日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機 Restore最終

9R-42のレストア最終回です。
RF/IF段の動作チェックならびに再調整です。

本機にはRuby Conというオイルコンが多用されており、すべて交換かなと思っていたのですが、比較的状態がよく、容量チェックしてもOKな物が多く、RF/IF段は交換いたしませんでした。
AVC用のコンデンサ(0.1μF)だけは外観がおかしくなっていたので交換しました。

部品交換も終わり、再調整へと移行しました。
まずはIF段、IFTの調整を行いました。
ミキサー段(6BE6)のグリッドに1kHz、80%変調の455kHzの信号を入力し、検波段(6AV6、オリジナルは6SQ7)のグリッドに接続したオシロスコープ波形、FFTスペクトラムで出力を確認しながら三段のIFTの調整を終えました。

調整の様子です。
9R-42_Tuning_RS.jpg


使った計測器は、変調機能の付いたDDS発振器、DDS-3X25と、FFT機能の付いた200MHzオシロスコープ、DSO-5200です。
ともにパソコンをホストとして使用し、USB接続で使用できる便利な機器です。
両方とも中国、青島にあるHantek社製のものです。
9R-42_TestEquipment_RS.jpg 9R-42_TestEquipment_Disp_RS.jpg


PCベースのオシロスコープ

IF段の調整が完了し、各バンドの周波数トラッキング調整と感度調整を行いました。
使った測定器は同じです。
アンテナ端子にAM変調を行った信号を接続して、IF出力をオシロで監視し、低周波出力をスピーカーの音で確認して行いました。

調整が一通り終わり、ケースにしまう前に内部の様子を記録しました。
9R-42_Last_Bottom_RF_RS.jpg 9R-42_Last_Bottom_AF_RS.jpg

左がRF/IF段の様子、右が検波/AF/整流部の様子です。

9R-42_Last_Bottom_Trans_RS.jpg 9R-42_Last_Insode_.jpg

左がBFO発振部、電源部と追加した低周波トランスです。右はリアからのシャーシ上部の様子です。

シャーシをケースに収めようとしたら....何か変! 収まらない!!
リアに追加したスピーカー端子が外部ケースに当って収まらない!
うっかりしていました。スピーカー端子を縦に配置しなおしました。
9R-42_Last_Rear.jpg

外部ケースの清掃と、つまみの清掃を行って完了です。
9R-42_Last_Front.jpg

これで4種類の9R-4シリーズがすべて動作、レストア完了です。
10MHz帯の中国の放送を聞くのが私の楽しみです。

2009年8月29日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機 Restore4

週末になったので、昨日届いた低周波トランスを装着することにしました。
9R-42の内部配線をチェックしていたら、おかしなことに気が付きました。
各部プレートに供給されるDC280Vラインが、フロントパネルのヘッドホン端子に接続されています。
ヘッドホンが挿されて初めて動作するようになっています。
つまり、前オーナーはヘッドホンでしか使用していなかったようです。

ここで現オーナーが、『シャーシを触るとしびれる』と言っていた一言が思い起こされました。
ヘッドホン端子のグランド側がシャー時に落ちないように多少の絶縁材(薄い紙)が挿入されていましたが、絶縁不良でリークしていたようです。
ヘッドホンの接続をオリジナルに戻し、AFアンプ(6F6)のグリッド側に配置しました。

配線を直し、AFトランスの装着をしました。
9R-42_AFT.jpg
シャーシに4.5mmの穴を開けて、シャーシ内部に装着しました。

また、スピーカー端子が必要なのでリアパネルに端子を装着しました。
9R-42_SP_terminal.jpg

今回、いくつかの配線の引きなおしと低周波段のコンデンサの交換を行いました。

そして電源を入れてみました。
各真空管のフィラメントとパイロットランプの点燈、Sメータが振れ外付けしたSPからノイズが....
動作を始めました。
各バンドそれなりに受信できています。<BR>
RF、IF段のチェック、再調整を行う予定です。

オークション出品中の通信型受信機

2009年8月28日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機 Restore3

先日ノグチトランスに注文したAFトランスが本日届きました。
明日は週末なので、トランスとスピーカー端子の装着を行い、動作チェックを行う予定です。
本日は、内部清掃と真空管チェックを行いました。
9R-42_First_Insode3_RS.jpg
各種トランス、真空管を洗いました。

そして装着されている真空管の性能チェックを行いました。
使った真空管テスターは、TE-15です。
真空管テスター

9R-42_tube_check.jpg
オリジナルと二点違っていました。
1.AFアンプの球がオリジナルの6V6から6F6に変更されていました。
 若干エミ減気味
2.検波の球が、6SQ7からMT管の6AV6に変更されていました。

他の球はオリジナルで、エミ減が確認できませんでした。

明日から本格的なレストア開始です。

2009年8月27日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機 Restore2

電源が入らないのは、リアパネルのコネクタが挿されないと電源が入らない配線になっている。
さらにAF段にプレート電圧を供給する役割も担っている低周波トランスが装着されていないので、動作しない。

この二点に問題があることが判明した9R-42です。
とは言うものの、これがオリジナルだと思います。
しかしこれだと使うのに苦労しますので、オリジナルに低周波トランスを装着することとしました。

とは言うものの、この低周波トランスの入手は現在では難しく、今回もノグチトランスにお世話になります。

昨晩ネットで注文入れたのですが、明日宅配便で入手できるとの連絡が来ました。
週末にトランスの装着と、スピーカー端子の装着をする予定です。
レストアの様子は、追って報告いたします。

アウトプットトランス

2009年8月25日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機 Restore1

先日、電源が入らないとレポートしました。
内部を開けて理解できました。

アクセサリコネクタ(リアパネル)にコネクタを挿して通電するように配線されていました。
また、低周波トランスは実装されていません。
レストアをするにあたり、トランスを入手する必要があります。

9R-42_First_Bottom_RS.jpg
きれいな配線です。
時代が古いのか、オイルコンが多用されています。
ほとんどが不良ではないかと思います。

オークション出品中の通信型受信機

2009年8月23日

春日無線(TRIO)、9R-42 通信型受信機

9球の高一中二構成の、通信型受信機です。
9R-42はアマチュア無線専用ではなく、AM帯~30Mcをフルカバーしています。
9R-42はアマチュア無線用を意識して設計された受信機で、3.5Mc、7Mc、14Mcが各バンドダイヤルのトップに来るようになっています。
1.6-3.5Mc帯が受信できません。

9R-4との違いは外観からはわかりません。
ケースの色が異なります。

9R-42_First_Front_RS.jpg

上部の蓋を開けて観察した内部の様子です。

9R-42_First_Insode_RS.jpg

コンセントを挿して電源ON! まったく動作しません。
ヒーターも点灯しないので、電源の一次側から電源トランスにかけて問題がありそうですね。
週末に少しずつレストアを開始します。

オークション出品中の通信型受信機

2009年8月 2日

TRIO JR-60 レストア依頼 最終

北海道の佐藤OMからレストア依頼のあったJR-60が、部品交換⇒調整と進み、レストア完了いたしました。

各部のコンデンサ交換、配線のしなおしを完了し、周波数、感度調整を行って完了です。
なぜか6mのコンバータが取りられていて、6mのANT端子(M型コネクタ)も無かったので....
6mの端子をふさいで、HF帯にM型コネクタを取り付けました。
sato_JR-60_last.jpg

各バンドの受信をチェックして、本日持ち主に里帰りさせました。

JR-60は三台レストアしましたが、良い受信機です。
手持ちの一台は手放すことは無いでしょう。

オークション出品中の通信型受信機

2009年7月27日

TRIO JR-60 レストア依頼 その5

キャリブレーション用のクリスタルが装着されていませんでしたが、本日オーナーの佐藤様より水晶片が送られてきました。
オリジナルの水晶片は、FT-243なのですが手持ちがないとのことで、HC-6Uのタイプを送っていただきました。
FT-243とHC-6Uはピンのピッチは同じなのですが、ピンの太さが異なります。
Xtal1_600.jpg Xtal2_600.jpg

ピンの太さが足りないので、リード線を巻いて半田付けしました。

Calユニットに装着して、原振とその高調波を確認できました。


装着が不安定です。何かで固定が必要ですね。

水晶振動子

2009年7月26日

TRIO JR-60 レストア依頼 その4


PCベースのオシロスコープ

今回は不良部品の交換です。
依頼主からの情報では、AVC動作の不良、Sメータの動作がおかしい。
これはAVCの時定数を決定しているコンデンサの不良がほとんどです。
0.05μFのコンデンサなのですが、交換でOKになりました。
外したコンデンサの容量をチェックしました。
JR-60_Cap_chk_600.jpg
いつもと同じ症状です。

その他同類のコンデンサをすべて交換しました。
すべてNGでした。
交換したコンデンサ類です。
JR-60_CHG_Parts_600.jpg

交換後、AF出力の歪も収まり、良好なAF出力が得られました。
あとは周波数トラッキング、感度調整ですね。

2009年7月25日

TRIO JR-60 レストア依頼 その3

各部の電圧チェックが終わって、そこそこ性能が得られてそうなので、IF(455kHz)の調整を行いました。
MIXER段の6BE6のグリッド(7番ピン)に搬送波周波数455kHz、変調周波数1kHz、変調度80%の信号を印加して、三段構成のIFTを調整しました。
信号源はHantekのDDS-3X25を用いました。
任意の周波数で、AM/FM変調がかけられるので非常に便利です。
出力信号確認は、外部スピーカーと、AM検波段(6AL5)の入力(2番ピン)での455kHz波形と、検波出力(Recording出力)をオシロで確認しました。
JR-60_IF_Tune_600.jpg
波形観測用のオシロスコープは、HantekのPCベースオシロ、DSO-5200を用いました。
455kHz波形と同時に、FFT演算を行ったスペクトラムを表示できますので、スペアナを使った時のように、容易に最大感度に調整ができます。
FFT455.jpg

IFトランスの調整は経年変化?のためか、ずれていました。
セラミックドライバを用い、IF帯の調整を完了です。
IF帯の調整は終わったのですが、AF出力のひずみが大きい。
また、AVCの動作、Sメータの動作がおかしいので、コンデンサ類の部品交換が必要のようです。
部品交換後、最終調整となる予定です。
ここまででも結構調子よく受信するようになりました。
追って続きを報告いたします。

PCベースのオシロスコープ

2009年7月24日

TRIO JR-60 レストア依頼 その2

今日も比較的早く自宅に帰れたので、JR-60のチェックを行いました。
内部の清掃と、真空管のチェックを真空管テスター、TE-15で行いました。
低周波アンプの6AQ5が若干エミ減していたので交換しました。

その後各部電圧のチェックを行いました。
JR-60_Voltage_check_600.jpg

JR-60_Voltage_check_math_600.jpg
おおむね良好の電圧値を示していたのですが、局発、BFOの安定化されているはずの電圧が妙に高いのです。
この電圧は、定電圧放電管0A2(VR-150MT)にて安定化されますが....180V近い電圧が供給されていました。
配線をチェックすると、0A2のカソード側が配線されておりませんでした。
この球はオプション設定だったのでしょうか?
カソード側を配線して放電電圧をチェックいたしました。
JR-60_Voltage_check_0A2_600.jpg
安定した150Vが供給されるようになりました。

オークション出品中の通信型受信機

2009年7月23日

TRIO JR-60 レストア依頼 その1


オークション出品中の通信型受信機

本日、仕事が早く終わったので、JR-60をチェックしました。
とは言っても、外観チェックです。
いつもなのですが、気持ちを入れるため、外観の清掃から入ります。(笑
つまみ類が汚れていたので、その清掃を。
そして内部を空けてみました。

JR-60_Sato_Inside1_600.jpg
とてもきれいな状態です。 が、6mのコンバータが無い!!
また、CAL用の水晶片がささっておりませんでした。
球はすべてきれいなので、依頼者が事前に清掃されたのかも知れません。

次にシャーシ内部の観察です。
JR-60_Sato_Bottom1_600.jpg
こちらもすっきりとして、きれいな状態です。
改造の様子も無く、オリジナルの感じです。

今週末にでもレストアします。

2009年7月20日

春日無線(TRIO)、9R-4J 通信型受信機 レストア2

9R-4Jのレストア第二段です。
前回、AFトランスとコンデンサ類の交換を行って、全バンド受信できるようになったので、周波数、感度調整を行いました。

調整の前に、真空管のチェックを真空管チェッカー、TE-15で行いました。
すべての球がOKでした。
オリジナルの6BD6はすべて(三本)High-gm管の6BA6に交換されていました。
gmが約二倍の球です。

再調整の様子です。
9R-4J_Restore_600.jpg
調整にDDSオシレータを使用しました。
DDSはキットでいくつか販売されていますが、このDDSユニットはPCをコントローラとして、振幅、周波数の調節はもとより、AM/FM変調もかける事ができ、受信機の調整に重宝します。

DDS-3X25.jpg9R-4J_DDS_Window.jpg

このDDSもオークションで手に入れました。
信号発生器
中国のHantek社製のDDS-3X25という機種で、レストアに重宝しています。
周波数、感度ともにずれており、再調整で各バンド良好に受信できるようになりました。
ハイバンドはやはり感度が落ちるのですが、しょうがないですね。

レストアの終了した本機の内部の様子です。
9R-4J_Restore_Inside_600.jpg
銘板写真の追加です。
9R-4J_meiban.jpg

2009年7月19日

春日無線(TRIO)、9R-4J 通信型受信機 レストア1

9R-4Jのレストアを開始しました。
初期症状として、AF出力が出ない!

チェックすると、
1.AF増幅管、6AR5のプレート電圧が零に近い。
2.チュ-ニングダイアルを廻すと、Sメータが動く。

RF,IFは何らかの動作をしているようですが、AF段が死んでいる。
調べていくと、AFトランスが断線していて、6AR5にプレート電圧を供給していませんでした。
9R-4J_AF_Trans1_600.jpg
前オーナーが取り付けたトランスですが....
まともに動いていたとは思えません。
というのも、スピーカー出力側の端子を増設しているのですが、ターミナルの絶縁処理を間違っており、出力がすべてシャーシに落ちていました。
電源トランスの一次側を見ると、117Vに接続されていましたので、USAもしくはカナダの人が前オーナーかと思います。

AFトランスはノグチトランスにネットで注文しました。
最近では入手が容易でないトランスを扱っており、助かりました。
すぐにトランスが届き、改修作業再開です。
9R-4J_AF_Trans3_600.jpg
AFトランスの交換を行って、受信音を確認できたのですが、古い受信機特有の症状が出て....コンデンサの交換を行いました。
AVC、Sメータの動作も正常になりました。
AM帯から30Mcまでしっかりと受信できました。
次回は再調整をしてレストア完了の予定です。

アウトプットトランス