2021年7月13日

8592AのTG化 -1st Local/1st IF 周波数調査-

HPのスペアナ、8592Aに外付けのトラッキングジェネレータを構成するうえで、フロントパネルに出力されている1st Localの周波数を測定し、スペアナ内部の1st IF周波数を調べる必要があります。

8592Aの諸元を調べると、測定範囲の50kHz~24.05GHzは5つのバンドに分かれています。
便宜上5つのバンドをAからEバンドとします。
・A : 0-2.9GHz
・B : 2.77-6.17GHz
・C : 6.0-12.8GHz
・D : 12.4-19.4GHz
・E : 17.05-24.05GHz
となっています。
1st Local 周波数範囲は、3.0-6.6GHzとなっています。

スペアナの構成がわかれば、トラッキングジェネレータの構成を決定できます。
スペアナの入力段の概略構成は下図のようになっています。

スペアナ構成.jpg

RF入力された信号は、1stローカル信号と混合され、1st IF周波数に変換されます。
8592Aでは、アッパーローカル周波数(fLO)となっています。
したがって、1st IF周波数:fIFは、
  fIF = fLo - fRF
となります。
トラッキングジェネレータは、掃引されるスペアナの測定周波数と同じ周波数の信号を出力する必要があります。
測定周波数(RF)に対する1stローカル周波数(fIF)がわかれば、1st IF周波数(fIF)を算定できます。

トラッキングジェネレータの概略構成を下図に示します。
TG構成.jpg
スペアナのIF周波数と等しい周波数のローカル信号と、スペアナから供給される1stローカル信号を混合することによって、スペアナの測定周波数(fRF)と等しいTG出力信号を得ることができます。

892AのAバンドの測定周波数と1stローカル周波数の関係を測定してみました。
測定方法は、8592Aのセンター周波数を被測定周波数とし、ゼロスパンとすることで1st rローカル周波数を固定し、別のスペアナ(R3265A)で1stローカル信号を観測しました。
測定結果を下図に示します。
1st_Local_Band_A.jpg
測定結果から、1st IF周波数は3.62GHz近辺であることがわかりました。
ここで正確な周波数は必要ではありません。スペアナの2nd/3rdローカル信号のドリフトがありますので、後ほど細かい周波数調整が必要になります。
スペアナの基準信号(10MHz)を使用し、同期したローカル信号を生成する必要があるかもしれません。

同図にローカル信号振幅も併せて示していますが、帯域内で振幅が最大6dB変動していることがわかります。
これはそのままTG出力変動として現れます。これは補正する方法があるのでここでは気にしません。

他のバンド(B-E)も併せて調査しました。
B-Eバンドの1st IF周波数はすべて320MHz近辺でした。
Cバンドでは1stローカル信号を2逓倍、Dバンドでは3逓倍、Eバンドでは4逓倍されている様子でした。

次回はトラッキングジェネレータの構成(実験用)について考えてみます。

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